動物がしっぽをなくす

動物の昔話によくある出来事に「動物がしっぽをなくす」ということがあります。

この出来事を使って新しい物語を考えるツールも少し用意しました。登場者を入れ替え&それ以前・その後を考えるための穴埋め文、この出来事を含めた三題噺のお題です。

そだひさこ
そだひさこ

こんな顔でごめんなさいね。

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昔話でよくある出来事:動物がしっぽをなくす

話型:しっぽの釣り

熊が、魚をたくさん持ったキツネに、どこで魚を捕ったのかとたずねる。キツネは、氷の穴にしっぽを通して釣ったと答える。熊はキツネの言ったとおりにしてみる。(人間か犬が襲ってくるので)熊がしっぽを氷の穴から引き抜こうとすると、しっぽは凍りついていて、切れて残ってしまう。

国際昔話話型カタログ p.16 を参照し、まとめました。

話型:ちぎれたしっぽ

キツネがだまされてしっぽをなくす。キツネは仲間たちに、互いのしっぽを結びつけてくれと頼む。そのあと、仲間たちは急に逃げようとしたので互いのしっぽをちぎり落とす。
 しっぽのないキツネがたくさんいるので、追いかけてきた人間たちは、どれが追っていたキツネかわからなくなる。

類話:しっぽをなくしたキツネが、仲間たちに、しっぽを切り落とすように説得する。たいていうまくいかない。

国際昔話話型カタログ p.16-17 を参照し、まとめました。

話型:新しいしっぽ

オオカミがしっぽをなくし、代わりに亜麻のしっぽをつける。するとキツネがオオカミをそそのかし、火を飛び越えさせる。すると新しいしっぽが燃える。
 キツネはしっぽを風に掲げろというが、オオカミのしっぽはますます速く燃える。オオカミはけがをするか、死ぬ。

類話:キツネが、しっぽをなくしたオオカミに、鍛冶屋であたらしいしっぽをつけてもらうように言う。オオカミは鍛冶屋に行き、大けがをする。

国際昔話話型カタログ p.17 を参照し、まとめました。

別の物語を作るネタをさがしてみる

登場者、アイテム、方法などのバリエーション

講談師
講談師

昔話では、登場者やアイテムや方法は語り伝えられている土地によって色々に変化しています。
同じような出来事が、登場者やアイテムや方法を変えて、その土地の人々の文化や心にしっくりする形に変化しながら語り継がれたようです。

同じ役割をする登場者やアイテムや方法」などのバリエーション(カタログに記載のあるもの)をここでご紹介します。

バリエーション

  • 熊 → オオカミ
  • キツネ → ジャッカル、オオカミ、
  • 亜麻 → 麻
  • 新しいしっぽが燃える → オオカミ自身が燃える

この他にも土地や語り手により、登場者やアイテム、方法や結果に色々変化があるかと思います。

穴埋め文にして、別の話を考えてみる

昔話は、いくつもの話の中で、出来事は同じように繰り返されますが、登場者やアイテムや方法は変化します

この登場者やアイテムの部分を色々入れ替えると、まるで違う物語ができそうです。入れ替えが考えやすいように、穴埋め文にしてみました。

ついでにその前後の出来事も考えるようにすれば、話を想像しやすくなると思います。演繹法・帰納法ですね。

もぐら先生
もぐら先生

本来、演繹法・帰納法という言葉は論理的思考(ロジカル・シンキング)でよく登場する言葉です。

そして演繹法・帰納法という言葉はストーリーを考えるときにもよく使われます。ただしそのときには、本来とは少し違う意味を持って使われているようです。

じぃじと孫
じぃじと孫

物語を考えるときには、その後を考えるのが演繹法、それ以前を考えるのが帰納法だね。

こんな穴埋め文を考えてみました。

穴埋め文
  • (   )がしっぽをなくした。それからどうなるかというと、(   )。
  • (   )がしっぽをなくした。なぜそうなったかというと、(   )。

:登場者をネコにしてみた

ばぁばたち
ばぁばたち

ネコがしっぽをなくした。それからどうなるかというと、しっぽがなくても可愛いから、飼い主さんには変わらず可愛がられたのよ。
ネコって可愛いわよね。

じぃじたち
じぃじたち

ネコがしっぽをなくした。なぜそうなったかというと、貧しい飼い主のために、しっぽを売ってお金にしたんじゃないかな。

 

おいおい、髪の毛じゃないんだぞ。

おばさんたち
おばさんたち

ネコがしっぽをなくした。それからどうなるかというと、夜中の集会でみんなに心配されて、新しいしっぽをつけてもらえたのよ。

でもそのしっぽは、神社に伝わる古いキツネのしっぽでね、ネコはいろんなものに化けられるようになったのよ。そしてあんなところやこんなところに入り込んで、、、
 

なんかドキドキするわね。

母と男の子
母と男の子

ネコがしっぽをなくした。なぜそうなったかというと、とても立派なしっぽだったから、なくしたら大変だと思って、はずして大事にしまっておいたのね。そしたら泥棒がはいって、そのしっぽを持っていってしまったのよ。

 

はずさずにしっぽをつけたままにしておけば、なくさずにすんだかもしれないわよね。

ばぁばと孫
ばぁばと孫

ネコがしっぽをなくした。それからどうなるかというと、新しく、先が2つに割れたしっぽがはえてきたんだよ。

 

ネコは年を取りすぎると猫又になるといわれていてな、年をとったネコはだんだんしっぽの付け根がグラグラしてきて、そしてある日ポロッとしっぽがとれて、そして二股のしっぽがはえてくるんだよ。

そだひさこ
そだひさこ

ばぁば、怖い話はやめてくださいよ。

三題噺の素材にしてみる

落語家
落語家

3つの言葉を使ってひとつの話を作る「三題噺」というものがあります。

発祥は落語で、落語では「人物・品物・場所」を使います。

ただこのサイトは出来事がテーマなので、三題のひとつを出来事にしてみます。

こんな三題を考えてみました。

三題噺のお題
  • しっぽをなくす、オオカミ、亜麻 (もとの話型のとおり)
  • しっぽをなくす、サル、鏡 (まるで関係ないものを入れてみた)
  • しっぽをなくす、王様、階段 (まるで関係ないものを入れてみた)

亜麻は植物で、衣類やシーツに使われている「麻」はじつは亜麻の繊維なのだそうです。ロープなどに使われるのが本当の麻だそうで、日本では麻と亜麻がちょっとわかりにくいです。

三題噺の言葉選びについては、別サイトに用意した「三題噺スイッチ」もご利用ください。
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含まれている話型(例)

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録を参考に記事を書いているので、カタログの話型を記しておきます。また、含まれている話型すべてではありません。多数の場合は3つくらいを記すにとどめています。

話型カテゴリ動物昔話>野獣>賢いキツネ(その他の動物)
話型No.2
話型タイトルしっぽの釣り
一般的なタイトル
日本に類話は?ある
しっぽが川に凍りついてしまう
話型カテゴリ動物昔話>野獣>賢いキツネ(その他の動物)
話型No.2A
話型タイトルちぎれたしっぽ
一般的なタイトル
日本に類話は?ない
仲間たちのしっぽも失わせる
話型カテゴリ動物昔話>野獣>賢いキツネ(その他の動物)
話型No.2D
話型タイトル新しいしっぽ
一般的なタイトル
日本に類話は?ない
しっぽをなくして、かわりのしっぽをつける

参考文献(出典)

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録
ハンス=イェルク・ウター 著
加藤耕義 訳
小澤俊夫 日本語版監修
小澤昔ばなし研究所

亜麻と麻について
亜麻とはなんぞや?(リネンは麻じゃなかった) - 日比埜日記:楽天ブログ
ある衣服のタグをチェックした時、原材料が「亜麻」となっていて。「麻」の間違い?ドユコト?と気になったのでネサフしてみたら。。。◇まず、読み方!亜麻は「アマ」と読み、麻とはまったく別種の植物なんだそう。

他は概要をご覧ください。

まとめ

昔話によくある出来事「動物がしっぽをなくす」を、話型とともにご紹介しました。

さらに、別の物語を作るために、登場者やアイテムのバリエーション・穴埋め文・三題噺のお題を考えてみました。

穴埋め文では吹き出しの中の人たちがおかしなことを言っていますが、嘘話、おとぎ話を考えているのだと思ってスルーしてくださいますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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