踊ってすり切れた靴(昔話話型306)のあらすじと、筋書きのアレンジ

昔話の話型「踊ってすり切れた靴」のご紹介です。

そだひさこがこの話型を再構成した筋書きもご紹介しています。私は昔話をアレンジする遊びが好きなのですが、作品にできないまま誰にも楽しんでもらえないのが忍びなくて。

ご自身の創作の試案にしたり、この筋書きをそのまま使って作品を作ったりなど、ご自由にお使いください。私自身もそのうちこれで作品をかきます。

そだひさこ
そだひさこ

こんな顔でごめんなさいね。

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魔法昔話の話型:踊ってすり切れた靴

登場者たちと、とくべつな品物

  • 姫の父親(王)
  • 若者
  • 悪魔
  • 王子
  • 自分の姿が見えなくなる魔法の道具

あらすじをタイムラインで

「踊ってすり切れた靴」のあらすじ
  • 姫が毎晩靴をはきつぶす

    王はこの謎を明らかにしたものに、姫を妻として与えることにする。失敗したら首を切られる

  • 若者が魔法の道具を手に入れる

    若者は睡眠薬を飲まない。自分の姿を見えなくして、姫について行く

  • 姫は地下の世界で悪魔と踊って、靴をはきつぶしていた

    若者は地下の世界で証拠の品を取っておく

  • 翌朝、若者は王に、自分が見たことを話す

    証拠の品も見せる

  • 若者と姫は結婚する

    若者は王になる

国際昔話話型カタログ p.159 「306. 踊ってすり切れた靴」を参照し、まとめました。

インドの類話:王子が妻の後をつけると、妻は異界に行き、毎晩神の前で踊っている。王子は妻を救う。

登場者、アイテム、方法などのバリエーション

講談師
講談師

昔話では、登場者やアイテムや方法は語り伝えられている土地によって色々に変化しています。
同じような出来事が、登場者やアイテムや方法を変えて、その土地の人々の文化や心にしっくりする形に変化しながら語り継がれたようです。

同じ役割をする登場者やアイテムや方法」などのバリエーション(カタログに記載のあるもの)をここでご紹介します。

バリエーション

  • 姫 → 姫たち
  • 若者 → 兵隊、ジプシー、仕立屋、羊飼い、農夫、など
  • 自分の姿が見えなくなる魔法の道具 → 靴、帽子、オーバー、杖
  • 悪魔 → 竜、ほかの超自然の存在たち
  • 証拠の品 → 小枝、リンゴ、指輪、姫の服の一部

この他にも土地や語り手により、登場者やアイテム、方法や結果に色々変化があるかと思います。

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ちょっとアレンジしてみた

姫を12人に、魔法の道具を帽子に、魔物の首筋にウロコがあることに設定

「踊ってすり切れた靴」のアレンジ
  • 12人の姫たちが毎晩靴をはきつぶす

    王はこの謎を明らかにしたものに、姫を妻として与えることにする。失敗したら首を切られる

  • 若者が、自分の姿が見えなくなる魔法の帽子を手に入れる

    若者は睡眠薬を飲まない。自分の姿を見えなくして、姫について行く

  • 姫は地下の世界で魔物と踊って、靴をはきつぶしていた

    若者は証拠の品として、街路樹の葉(金、銀、ダイヤモンドの葉)、姫が踊りながら飲んでいたグラス、魔物の首筋のウロコを取っておく

  • 翌朝、若者は王に、自分が見たことを話す

    証拠の品も見せる

  • 若者と姫は結婚する

    若者は王になる

この話は子どもの時に読みました。その物語で語られるいろんなことが不思議すぎて子どもの私の想像が追いつかず、私の心に謎を残しました。

話型カタログではごく簡単にあらすじが述べられていて、それだけでは詳細はわかりません。私が子どもの時に読んだものでは次のような感じでした。

兵隊が見知らぬおばあさんに魔法のマントをもらい、睡眠薬を飲まないように忠告される。兵隊は城へ行き、姫に出された飲み物を飲まずにこぼす。そしていびきをかいて寝たふりをする。
夜中になると姫たちは身支度をし、一番上の姫が床を踏むと、大きな音がして、ベッドが沈み、階段があらわれる。階段を下りていった地下の世界で姫たちは小舟で川を渡り、城で王子たちと踊り明かす。兵隊は、街路樹の葉と、姫が飲んでいたグラスを取っておく。
朝、兵隊は王に昨夜見たことを話す。姫は本当のことだと認める。兵隊と姫は結婚する。

王子たちが悪魔だとかは書いてなかったので、私は後々になってからこの話についての解説を読むまで、こういう話なのだと気づきませんでした。それから、大きな音がしてベッドが床に沈み…という場面がうまく想像で補えなくて、不思議な印象がずっと心に残ったままでした。

さらに、出てくるものがいちいち美しいので、それも心に残りました。この話は私にとって大切な思い出です。

このアレンジは、アレンジというよりは、子どもの時に読んだものをほぼ再現した感じです。マントを帽子にし、証拠の品に魔物のウロコを加えはしましたが。

アレンジした筋書き(プロット)、どうぞ作品にお使いください

あまり上出来とは言えない再構成ですが、この筋書きを楽しんで、さらにご利用いただけたら嬉しいです。ご自身の小説やマンガなどのたたき台にしたり、またはこの筋書きをそのまま使って作品に仕上げたりなど。

私はこんなことをただ好きでやっています。筋書きというものはきちんと作品にしなければ見てもらえない。でも作品にできるのはほんの少し。作品にできなかった筋書きは私の手元だけに残ります。それってなんか寂しい。(素材が大好きな「昔話」だからそう思うのかも。)

それよりも、こうして公開することで楽しんでもらえるなら、筋書きのままでもいいんじゃないかな…。それに、作品にするのはしんどいです。元気で時間のあるときにしかできません。(いちばんの本音はここですね。笑)

筋書きなんかを公開する理由はこんな思いからです。なので、ご遠慮なくどうぞ。もし本当に作品のきっかけとして使っていただけたら幸せです。

ただ1点、筋書きを文章そっくりそのまま転載することはおやめください使っていいのは筋書きの内容だけです。どうぞご了承ください。

話型の情報

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録を参考に記事を書いているので、カタログの話型を記しておきます。

話型カテゴリ魔法昔話>超自然の敵
話型No.306
話型タイトル踊ってすり切れた靴
一般的なタイトル
日本に類話は?ない

参考文献(出典)

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録
ハンス=イェルク・ウター 著
加藤耕義 訳
小澤俊夫 日本語版監修
小澤昔ばなし研究所

他は概要をご覧ください。

まとめ

昔話の話型「踊ってすり切れた靴」をご紹介し、そだひさこアレンジの筋書きも添えました。少しでもお暇つぶしになれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

作品にしてみました!約3,500字、7分くらいで読める短編です。
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