妹による救出(昔話話型311)のあらすじと、筋書きのアレンジ

昔話の話型「妹による救出」のご紹介です。グリム童話の「フィッチャーの鳥」がこの型にあたると思われます。

そだひさこがこの話型を再構成した筋書きもご紹介しています。私は昔話をアレンジする遊びが好きなのですが、作品にできないまま誰にも楽しんでもらえないのが忍びなくて。

ご自身の創作の試案にしたり、この筋書きをそのまま使って作品を作ったりなど、ご自由にお使いください。私自身もそのうちこれで作品をかきます。

そだひさこ
そだひさこ

こんな顔でごめんなさいね。

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魔法昔話の話型:妹による救出

登場者たちと、とくべつな品物

  • ふたりの姉
  • 求婚者(デーモン)
  • 末の妹
  • 開けてはいけない部屋

あらすじをタイムラインで

「妹による救出」のあらすじ
  • 姉が求婚者の求婚に応じる

    姉は求婚者の城に連れていかれる

  • 姉は城で、開けることを禁じられていた部屋を開けてしまう

    部屋の中は死体でいっぱいである。部屋の鍵に血がついてしまい、部屋を開けたことが知られる。姉は殺され、死体の部屋に入れられる

  • もう一人の姉も同じことになる

  • 末の妹も城に行く。妹は鍵が血に染まらないよう策を用いて、部屋を開ける

    妹は姉たちを生き返らせ、金貨の入ったかごの中に隠しておく

  • 妹は求婚者に、かごを背負わせて家に届けさせる

    かごの中を見てはいけないと指示する。ふたりの姉たちは家に戻る

  • 妹は求婚者と結婚するふりをしてだまし、自分の入ったかごも運ばせる

    妹は花嫁衣装を頭蓋骨に着せておいておく。城に戻った求婚者は焼かれて死ぬ

国際昔話話型カタログ p.161 「311. 妹による救出」を参照し、まとめました。

私が読んだことのある話では、鍵ではなく、胸に飾った花が枯れる(しおれる?)というものがありました。妹は部屋を開ける前に花を胸からはずし、コップの水にさします。

それから、求婚者がかごをおろそうとすると、かごの中にいる姉が「見てるわ、見てるわ」といいます。求婚者がこれを妹の声だと思い、妹の目の良さに感心しながら家に向かいます。

最後に妹が家に戻るところは、姉と同じようにかごで運ばれるものと、体を羽根だらけにして妹だとわからなくして(「フィッチャーの鳥」になって)家にもどるものとがありました。

登場者、アイテム、方法などのバリエーション

講談師
講談師

昔話では、登場者やアイテムや方法は語り伝えられている土地によって色々に変化しています。
同じような出来事が、登場者やアイテムや方法を変えて、その土地の人々の文化や心にしっくりする形に変化しながら語り継がれたようです。

同じ役割をする登場者やアイテムや方法」などのバリエーション(カタログに記載のあるもの)をここでご紹介します。

バリエーション

  • 求婚者(デーモン) → 人食い、竜、魔法使い、悪魔
  • 城 → 地下の城
  • 鍵 → 魔法の卵、リンゴ
  • 鍵が血に染まる → 人肉を食べるのを拒否する
  • かご → 袋
  • 頭蓋骨 → わらの人形
  • 求婚者が妹の入ったかごを運ぶ → 妹が自分の体に蜂蜜を塗り羽根をつけ、奇妙な鳥となって逃げる
  • 焼かれて死ぬ → ほかの方法で殺される

この他にも土地や語り手により、登場者やアイテム、方法や結果に色々変化があるかと思います。

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ちょっとアレンジしてみた

「妹による救出」のアレンジ
  • 姉が求婚者の求婚に応じる

    姉は求婚者のお屋敷に連れていかれる

  • 姉はお屋敷で、開けることを禁じられた部屋を開けてしまう

    部屋の中は死体でいっぱいである。部屋の鍵に血がついてしまい、部屋を開けたことが知られる。姉は殺され、死体の部屋に入れられる

  • もう一人の姉も同じことになる

  • 末の妹もお屋敷に行く。妹は、鍵が血に染まらないよう策を用いて、部屋を開ける

    妹は姉たちを生き返らせ、金貨の入ったかごの中に隠しておく

  • 妹は求婚者に、かごを背負わせて家に届けさせる

    かごの中を見てはいけないと指示する。ふたりの姉たちは家に戻る

  • 妹は求婚者と結婚するふりをして、にげる

    人形に花嫁衣装を着せておいておき、自分は黒い布を頭からかぶって夜の闇にまぎれて逃げる。求婚者が屋敷に戻ると、屋敷ごと焼き殺される

最後に妹が逃げるところ。自分もかごにはいって運ばれていくのはちょっと怖いし…でもフィッチャーの鳥になるのも…と思って、黒い布をかぶって逃げることにしました。

でも現実味がありすぎて昔話っぽくないかな、、

やはり最後にもスリルが必要かな、、

と、迷っています、、

アレンジした筋書き(プロット)、どうぞ作品にお使いください

あまり上出来とは言えない再構成ですが、この筋書きを楽しんで、さらにご利用いただけたら嬉しいです。ご自身の小説やマンガなどのたたき台にしたり、またはこの筋書きをそのまま使って作品に仕上げたりなど。

私はこんなことをただ好きでやっています。筋書きというものはきちんと作品にしなければ見てもらえない。でも作品にできるのはほんの少し。作品にできなかった筋書きは私の手元だけに残ります。それってなんか寂しい。(素材が大好きな「昔話」だからそう思うのかも。)

それよりも、こうして公開することで楽しんでもらえるなら、筋書きのままでもいいんじゃないかな…。それに、作品にするのはしんどいです。元気で時間のあるときにしかできません。(いちばんの本音はここですね。笑)

筋書きなんかを公開する理由はこんな思いからです。なので、ご遠慮なくどうぞ。もし本当に作品のきっかけとして使っていただけたら幸せです。

ただ1点、筋書きを文章そっくりそのまま転載することはおやめください使っていいのは筋書きの内容だけです。どうぞご了承ください。

話型の情報

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録を参考に記事を書いているので、カタログの話型を記しておきます。

話型カテゴリ魔法昔話>超自然の敵
話型No.311
話型タイトル妹による救出
一般的なタイトル
日本に類話は?ある

参考文献(出典)

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録
ハンス=イェルク・ウター 著
加藤耕義 訳
小澤俊夫 日本語版監修
小澤昔ばなし研究所

他は概要をご覧ください。

まとめ

昔話の話型「妹による救出」をご紹介し、そだひさこアレンジの筋書きも添えました。少しでもお暇つぶしになれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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