名づけ親を演じて食料を盗む(昔話話型15)のあらすじと、筋書きのアレンジ

昔話の話型「名づけ親を演じて食料を盗む」のご紹介です。猫とネズミの話がよく知られていると思います。

そだひさこがこの話型を再構成した筋書きもご紹介しています。私は昔話をアレンジする遊びが好きなのですが、作品にできないまま誰にも楽しんでもらえないのが忍びなくて。

ご自身の創作の試案にしたり、この筋書きをそのまま使って作品を作ったりなど、ご自由にお使いください。私自身もそのうちこれで作品をかきます。

そだひさこ
そだひさこ

こんな顔でごめんなさいね。

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魔法昔話の話型:名づけ親を演じて食料を盗む

登場者たちと、とくべつな品物

  • キツネ
  • オオカミ

あらすじをタイムラインで

「名づけ親を演じて食料を盗む」のあらすじ
  • キツネとオオカミが一緒に暮らす

    2人で一緒に食料(バター)を保存する。キツネが、洗礼に名付け親として招待されたと嘘をいって出かけるふりをする

  • キツネは2人で保存しておいたバターをこっそり食べる

    オオカミが帰ってきたキツネに、どんな名前をつけたのかたずねる。キツネは、食べ物が減った意味の言葉をいう。同じことがもう1回(または全部で3回)起こる

  • オオカミはバターがなくなっているのを見つける

    そしてキツネを責めるが、キツネは知らないという。そして犯人さがしテストを提案する

  • だれがバターを食べたのかをテストする

    キツネの提案は、2人で日なたに横になっていれば、バターが溶けて体から出てくるだろうというもの。オオカミは眠ってしまい、その間にキツネはオオカミにバターを塗りつける。

  • オオカミが有罪ということになる。

国際昔話話型カタログ p.22-23 「15. 名づけ親を演じて食料を盗む」を参照し、まとめました。

キツネとオオカミではなく、猫とネズミの話は読んだことがあります。猫とネズミの話では、ネズミが猫の嘘に気づいたところで、猫がネズミを食べてしまいます。

登場者、アイテム、方法などのバリエーション

講談師
講談師

昔話では、登場者やアイテムや方法は語り伝えられている土地によって色々に変化しています。
同じような出来事が、登場者やアイテムや方法を変えて、その土地の人々の文化や心にしっくりする形に変化しながら語り継がれたようです。

同じ役割をする登場者やアイテムや方法」などのバリエーション(カタログに記載のあるもの)をここでご紹介します。

バリエーション

  • キツネ → 猫、ジャッカル
  • オオカミ → 熊、ハツカネズミ
  • 名づけ親として招待された → 葬式・結婚式に招待された
  • バター → ハチミツ

この他にも土地や語り手により、登場者やアイテム、方法や結果に色々変化があるかと思います。

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ちょっとアレンジしてみた

登場者はキツネとオオカミ、食料はバターに設定。

「名づけ親を演じて食料を盗む」のアレンジ
  • キツネがオオカミの家に来て、一緒に暮らすことになる

    ふたりはとっておきの食料(バター)を、家から離れた涼しいところに保存しておく

  • キツネがオオカミに嘘をつく

    キツネは「姪の名付け親に選ばれた」と嘘をついて出かけ、保存しておいたバターを食べる、三分の一ほど。オオカミが帰宅したキツネに、どんな名前をつけたのかたずねる。キツネは「ウエノホウ」と答える。

  • 同じことがあと2回起こる

    結婚式に行く、葬式に行く、といって出かけ、帰ってきて名前を聞かれて「マンナカ」「ノコリゼンブ」と答える。

  • オオカミがキツネの嘘に気づく

    バターがなくなっていることにオオカミが気づき、キツネを責める。キツネは知らないと答える。

  • 犯人を突き止めるためのテストをする

    日なたに横になって、体からバターが溶けてしみ出してきたものが犯人だとキツネが提案する。オオカミは眠ってしまい、そのすきにキツネがオオカミの体にバターを塗る(バターはどこぞから盗む)

  • オオカミの有罪が証明される

    キツネはオオカミを追い出す。しかしオオカミは今までよりもっといい家を見つける。そこはバターをしまっておく涼しい場所もある。

キツネが最初からこれを企んでいたふうにしたかったので、キツネがオオカミの家に押しかけてくることにしました。

そして、ただ自分の家を乗っ取られるオオカミが気の毒なので、追い出されたおかげでもっといい家がみつかるという最後にしました。

カタログには動物昔話の中に「賢いキツネ」というカテゴリがあって、キツネに騙されてひどい目に合うのはたいていオオカミなのです。オオカミのほうが体も大きく強そうなのに、それを騙せるキツネは賢いぞ、っていうことなのかもしれませんが。

カタログの話型を順に追っていたら、だんだんオオカミに情が移ってしまいました。^^;

アレンジした筋書き(プロット)、どうぞ作品にお使いください

あまり上出来とは言えない再構成ですが、この筋書きを楽しんで、さらにご利用いただけたら嬉しいです。ご自身の小説やマンガなどのたたき台にしたり、またはこの筋書きをそのまま使って作品に仕上げたりなど。

私はこんなことをただ好きでやっています。筋書きというものはきちんと作品にしなければ見てもらえない。でも作品にできるのはほんの少し。作品にできなかった筋書きは私の手元だけに残ります。それってなんか寂しい。(素材が大好きな「昔話」だからそう思うのかも。)

それよりも、こうして公開することで楽しんでもらえるなら、筋書きのままでもいいんじゃないかな…。それに、作品にするのはしんどいです。元気で時間のあるときにしかできません。(いちばんの本音はここですね。笑)

筋書きなんかを公開する理由はこんな思いからです。なので、ご遠慮なくどうぞ。もし本当に作品のきっかけとして使っていただけたら幸せです。

ただ1点、筋書きを文章そっくりそのまま転載することはおやめください使っていいのは筋書きの内容だけです。どうぞご了承ください。

話型の情報

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録を参考に記事を書いているので、カタログの話型を記しておきます。

話型カテゴリ動物昔話>野獣>賢いキツネ(その他の動物)
話型No.15
話型タイトル名づけ親を演じて食料を盗む
一般的なタイトル
日本に類話は?ある

参考文献(出典)

国際昔話話型カタログ 分類と文献目録
ハンス=イェルク・ウター 著
加藤耕義 訳
小澤俊夫 日本語版監修
小澤昔ばなし研究所

他は概要をご覧ください。

まとめ

昔話の話型「名づけ親を演じて食料を盗む」をご紹介し、そだひさこアレンジの筋書きも添えました。少しでもお暇つぶしになれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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