【魚泥棒】死んだふりをして荷車の魚を手に入れる

動物昔話1【魚泥棒】


Photo by Jakub Kapusnak on Unsplash

こんにちは。サイト管理人そだひさこです。

きょうは、「魚泥棒」をご紹介します。

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「魚泥棒」あらすじ紹介

【一匹編】
ウサギが道端で死んだふりをしている。

通りかかった漁師がウサギを見つけ、魚を積んだ荷車の上に、ウサギをぽいっと乗せる。
漁師が荷車を引いて歩きだすと、ウサギはそっと魚を落とし、自分もとびおりて、魚を持ってにげる。

その一部始終を、キツネが見ていた。

今度はそのキツネが道端で死んだふりをしている。
そこへさっきの漁師が通りかかり、キツネをみつける。

漁師は、さっきの魚泥棒ウサギの仲間だと思い、キツネをこてんぱんに殴る。
キツネは命からがら逃げ出しましたとさ。

– – -【二匹で協力編】
ウサギが道端で死んだふりをしている。

魚の入ったカゴを持った男が通りかかり、うさぎを見つける。
男はウサギをよく見ようと、カゴを下におく。

隠れていたキツネがそっとカゴに近づき、魚をとって逃げる。

+++++
国際昔話話型カタログより(文章はそだひさこが書きました)。

【死んだふりをして魚を手に入れる】の図


ひじょうに、ひじょうにシンプルです。

カタログの一番目に出てくる話型です。
これだけでも話は成立しますが、たくさんある話型のほかのいくつかと一緒になってひとつの物語になっていることが多いようです。

他の話型と一緒になっているという話型はじつにたくさんあるようで、ほとんどの話型に以下のような添え書きがあります。(数字部分は話型により違います)

コンビネーション 通常この話は,1つまたは複数の他の話型のエピソード、特に2,3,4,8,15,21,41,158のエピソードと結びついている.

この話のこのエピソードはあの話のあのエピソードと似ているよね?っていうことはよくあります。
「物語まるごとはうろ覚えだけど、このエピソードだけは覚えてる」っていう、大好きなものが私にはあります(笑)

短い、本当に物語の一部分だとしか思えない話型がある一方で、
お話まるごとがひとつの話型として載っているものもあります。
シンデレラや白雪姫などなどたくさん。

このブログの記事も、拍子抜けする短いものや、ながーいものや、色々になるんだろうな・・・(^_^;)

ストーリーを吹き出しで追ってみる【一匹】

ウサギが道端で死んだふりをしている。

ウサギ
ウサギ

シンデマス

そこを漁師が通りかかる。
漁師の荷車にはたくさんの魚が積んである。

漁師はウサギを見つけると、荷車の魚の上に放り投げる。

漁師
漁師

持って帰って、毛皮を剥いで町で売ろう。そして肉はうさぎ汁だ。

漁師は荷車を引いて歩きだす。
すると、ウサギは荷車の魚をこっそり地面に投げ落とす。
そして自分も飛び降りて、落とした魚を持って逃げる。

ウサギ
ウサギ

魚はもらった!

これをキツネが見ていた。

キツネ
キツネ

ウサギのやつ、うまいことやったもんだ。俺も真似して魚を手に入れてやろう。えいっ、死んだふりっ。

そこを漁師が通りかかる。
ところが漁師は、キツネを見るなり怒り出した。

漁師
漁師

さっきのウサギの仲間だな!よくも魚を盗みやがって!
憎たらしいやつめ、こうしてやる!ボカッ!ドカッ!

キツネはあわてて逃げた。

キツネ
キツネ

ひいい、本当に死んじゃうよ~

ストーリーを吹き出しで追ってみる【二匹で協力】

ウサギとキツネが相談をしている。

ウサギ
ウサギ

おれが死んだふりをするから、きみはかくれて…

キツネは隠れる。
ウサギが死んだふりをする。

そこを漁師が通りかかる。
漁師は死んだふりをしているウサギを見つける。

漁師は魚の入ったカゴを地面において、ウサギに近づく。

漁師
漁師

こいつは、死んだばかりの新鮮なウサギだ、まだ温かい。毛皮を剥いで、肉も食えるぞ。

キツネがそっとカゴに近づき、魚をとって逃げる。

キツネ
キツネ

魚はもらった!

当然、ウサギも逃げる。

ウサギ
ウサギ

食われてたまるかいっ

補足など

途中にも書きましたが、一匹編の、キツネが真似をする部分は、ないこともあります。
この話型の多くは、他の話型(ひとつ、または複数)と結びついています。

動物が手に入れるものは、チーズ、バター、肉、パン、お金などのこともあります。
もちろん、動物もウサギとキツネだけでなく、オオカミ、コヨーテ、熊などのこともあります。

シンプルなので色々想像がふくらみます。

真似をするのがもしも人間だったら、漁師は「大変だ、誰々が死んでる!」てことになって、魚を放り出して皆に知らせに行き、そのすきに死んだふりをしていた人は魚を持って家に帰り、魚を焼いて女房と一緒に飯を食う。そこへ漁師が皆を引き連れて、女房にお悔やみをいいにやってくる…
落語かい。(笑